チョコレートの魅力 Bean to Bar ビーントゥバーとは

うまいもん巡り
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近年、チョコレートが嗜好品として絶大な人気の中で「Bean to Bar」が2017年以降、注目されています。「ビーントゥバー」とは何なのか。その発祥はどこなのか。どう楽しめば良いのかを書いてみました。

バレンタインのチョコ選びも見る目が変わりますよ!これを読んでビーントゥバーのチョコレートを味わってみましょう。

Bean to Barとはクラフトチョコ

ビーントゥバーとはカカオ豆栽培から製品であるチョコレートが出来るまでのすべての加工を一貫して作り手が手がけることを指します。

ビールのジャンルのクラフトビールや地ビールをイメージしてください。

Bean ビーン=カカオ豆 Bar バー=板チョコ

カカオ豆の産地や品質で選別し、焙煎方法や粉砕の細かさまで工房のこだわりの手法で行います。そのために作られたチョコレートは個性の強い際立った逸品になります。

Bean to Barの発祥とその背景

2000年初頭にアメリカで生まれました。

その背景はチョコレートが香料や油脂等の加工物などを加えた「甘いお菓子」となっていき、カカオ豆本来の風味を失っていったことに対するアンチテーゼでもある。

チョコレート本来の味を追及するために原料であるカカオ豆への原点回帰とも言えます。

ビーントゥバーへの移行は自然の流れとも言えます。

もちろん、その革命とも言える流れは大手のメーカーではなく、今までチョコレートや食材に全く縁がなかった個人が自宅の小さな工房で始めました。

その素材はもちろんカカオ豆と少量の砂糖のみと非常にシンプルでした。小規模生産、零細のためにパッケージも無く、ハンドメイドの物も多かったのです。

まるで世に出る前のアップルコンピューターとダブります。時代を大きく変えるのは個人の情熱と従来品に矛盾を感じ、それに対するアンチテーゼなのでしょうか!

アメリカら始まったこの流れは2010年代に日本へも入り、2017年『クラフトチョコレート フェスティバル』が開催されました。

この時のテーマは「Bean to Barの今を感じる2日間」で世界各国のカカオやチョコレート関係者による活発なディスカッションがおこなわれ盛りあがりました。

Bean to Barの魅力とは

それでは、何がBean to Barを加速させたのでしょうか?

理由は色々とあるでしょうが、ウイスキーやコーヒー、ワインのように嗜好品的な要素とカカオ豆の産地ごとの味わいを楽しめる事です。

Bean to Barが加速した理由

  • 嗜好品的要素が強くなった
  • 単一産地でカカオまめをブレンドしない

カカオ豆をブレンドしてチョコレートを作らないので、ウイスキーのシングルモルト的な味わいを楽しめるのが大きな理由です。

カカオ豆は生産地によってそれぞれ味に特徴があり、単独のカカオ豆を使ったチョコレートは産地独特の香りや味があります。

一般にコンビニ等で買えるチョコレートはカカオ豆をブレンドしているか準チョコレートです。

準チョコレートとは

カカオ分が15%以上、あるいはカカオ分7%以上かつ乳固形分12.5%以上の準チョコレート生地を全重量の60%以上使用したもののことです。

チョコレートとは

カカオ分が35%以上、あるいはカカオ分21%以上でカカオ分と乳固形分の合計が35%以上のチョコレート生地を全重量の60%以上使用したもののことです。

チョコの価格を抑えるためには仕方のないところですが、本来の味を知りたければBean to Barの製品を食べてみれば違いは一目瞭然です。その魅力に引き寄せられるでしょう。

近年の各百貨店のバレンタインディ商戦の盛り上がりを見てもわかります。

そう言う意味ではBean to Barの影響はチョコレートの消費量の増加に顕著に現れています。

ここで忘れてはならない事はBean to Barが増えたことによって生産農家の方々の生活水準も上がってきています。

チョコレートの原料であるカカオ豆の味にこだわるという事が生産地を大事にし、共存共栄を目指してチョコレートの作り手と生産地が一つになったという事実です。

Bean to Bar ビーントゥバーのまとめ

カカオ豆の生産からチョコレートの製造工程まで全てを行うBean to Barを理解できましたね。

このことを知った上で各生産地のチョコレートを食べ比べてみるのも楽しみ方の一つです。

実は私も2年前からハマってしまい、ひたすらペルーとエクアドルのBean to Barを食べました。その探し方等も記事にしていきます。

関西の方なら阪急百貨店のチョコレート博覧会に行けば試食もできますので、そこから始めましょう!

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