浴室のコーティングは何故剥がれるか?

剥がれた浴室の床のコーティングお風呂リフォーム
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今回はシリアスな問題を提起します。この事業を始めた頃からコーティングはすぐに剥がれるから採用しないとか過去に剥がれたから検討に値しないと良く言われました。

浴室のコーティングはなぜ剥がれるのでしょうか。剥がれてはいけないものなのです。原因を私なりに検証してみました。

本当はすばらしい浴室コーティング

僕も以前からこの話ネガティブなうわさは良く聞いていました。僕もコーティングを知って14年になります。最初に研修を受けさせてもらった施工会社さんは倒産して今は存在しません。

ただ、その業者さんのコーティングをずっと見て来てこんな良い物を埋もれさせてはいけない、またこれからのリフォームにはユニットバスを廃棄して入れ替えるだけがお風呂のリフォームでは無いと確信し4年前にリプロ事業部としてコーティング事業に邁進してきました。

施工不良を1件でも出さぬ様社員の研修も慎重にまた外注もしないと徹底して不良品が出ないよう努力してきました。

が今回、残念ながら初の不良が(2年前に施工した塗装表面の浮き)出てしまい。不良率0%の夢は消え去りましたがこの機会に色々と検証しないと気が済みませんので勇気を持ってブログにて報告します。

浴室コーティングの歴史

その前にこのコーティングはアメリカから来た物で40年以上の歴史があります。業者も塗料メーカもたくさん有ります。日本では1985年にアメリカの塗料メーカーとタイアップして全国フランチャイズ展開をした会社が最初だと思います。

僕が知った90年代はフランチャイズだけで何十と言うグループがありました。この当時は実際僕もたくさんの人からお風呂リフォームの画期的な施工方法と聞かされました。

当初はビジネスホテルが主流だったと思います。その後住宅転用した業者も現れユニットバスのコーティングは普及しだしました。

もちろん今もホテル業界ではメジャーなリフォーム方法の一つで多く採用されています。

その後の浴室コーティング

しかし、われわれの住宅リフォーム業界では不良品(初期のめくれ)もたくさん出てコーティングの信頼は地に落ちました。

信頼を失った剥がれの原因は

剥がれの原因

  1. 施工技術の問題
  2. 塗料の問題

今回は施工技術について書かせてもらいます。

コーティングの創世記は塗料メーカーが中心となってこの技術を広めようとしたのが始まりです。

僕が考えるにフランチャイズの本部の広め方にあります。

材料と施工マニュアルを渡して1週間ほどの研修で済ませている事です。本部に多分施工のプロがいない事と思います。もちろん、研修を受ける人たちも出張で長期にわたって滞在はできないのは理解ができます。

加盟業者は塗装屋から防水屋、水道設備屋さんなど様々な建築関係の方々もいるのですが建築関係と全く無縁の方々も多く、批判するつもりはありませんが建築知識の全く無い方も多く見られます。

去年の全国賃貸住宅フェアでもある大手染料メーカーさんがブースを出しておられましたが(我々もその会社がコーティング業界に参入してくると聞いていましたが)半年程で120社の施工ステーションを作っておられました。

興味が有ったので質問して”どうしたら施工店になれますか?”と聞いてみると”1週間程東京で研修し試験を受けてもらいます。その後合格判定をし施工店とさせてもらいます。”

たった1週間で合格してお客様のお風呂を施工するのかと驚きました。聞き返すとその内に上手くなりますよ”と答えが返ってきました。この時は驚きを通り越して笑ってしまいました。

ほんの一例ですが、このようなフランチャイズでは世間の良い評価は得れません。

現在はこのような例は少ないでしょうが、経験値が大事な職種ではあります。浴室の劣化具合は経験値がなければ対処は難しいでしょう。

それと昔ながらの方法でしか教育はしにくいのが現状です。

当社では作業員は増やしたいのですが昔ながらのやり方で徒弟制度では有りませんが研修以外は現場へ連れて行き、丁稚さんでは有りませんが1年間の研修制度を経てお客様の施工をさせます。

結局は施工を目で見てさわって、また下地処理等を経験させその場で研修員が教えるしか方法は有りません。今も丁稚さんが2人いますがまだ半年と2ヶ月ですのでまだまだ使い物にはなりませんが施工品質を落とさない為には仕方が有りません。

ただこれでは作業員は増えませんので去年から同門の仲間で独立している方と技術研修をし、直営の協力業者になってもらっています。もちろんキャリアは15年生です。今週の土曜日にも僕と技術交流会をするのですが、予想される失敗や軽い失敗談などの情報の共有は大事です。

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